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四とそれ以上の国

冒頭、“ 俺の盛り上がって動く土の筋をはじめて見たのは、七歳半の夏だった。” の一文を見て、うわーと思って一度本を閉じてしまった。


文の意味が頭にすっと入らない。


ひょっとしたら間の語をいくつか省略して読むと分かりやすいのだろうか。“俺の土の筋”なのか。いや、これもよくわからない。だとすると、この文章のベースは“俺の筋”なのか。


俺の筋。


なんとなく、これはロックンロールかなと思い、だとしたらあまり細かいことに引っかからずに勢いで一読してみようかと、そうしてみる。

(謎の描写については、語り手にはそういう風に見えているのかなとか、この小説の世界では普通にあることなのかなとか思いつつ、とりあえず単語を拾いながら読んでみる。ほとんど日本語で書いてあるのだけど、英語か何か、異国の言葉を読んでいるような気分にもなる)


一読目。

『塩』

俺の(中略)筋、からはじまる話。

なんとなく重くて湿っている。塩だからだろうか。


『渦』

野球が上手い男が、拳でフロントガラスを破る描写に笑ってしまった。打ち込む打ち込む打ち込む。


『藍』

ヒロイン(というのか…作中の16、7才の藍)はcat's-eyeっぽい。藍が逃げる。追う藍師。日本家屋の医院で、洗濯紐に吊るされた白衣に藍が見とれる場面とか、浮遊感があって楽しい。


『峠』『道』

ぼんやり通過してしまった…何か、今の自分には特に読みにくい、読みとれないのかもしれない。

というか他の三編もほとんど消化できていない。ギギギ。


文庫本の解説に、初読から4年越しで良さが分かるようなじわじわくるタイプの小説、と書いてあったので、寝かせたり再読したりして、じっくり読もうと思います。


四とそれ以上の国 (文春文庫)

四とそれ以上の国 (文春文庫)